はじめに
こんにちは!
今回は「芸術療法=アートセラピー」という心理療法について解説していきたいなと思います✨
よろしくお願いいたします。
芸術と言っても幅が広いですよね😓
芸術療法で主に用いられているものは絵、粘土、陶芸、音楽、ダンスです。
カウンセラー毎に芸術療法のやり方はそれぞれ異なるため
オリジナリティに溢れた心理療法だと言えますね😊
ただし、絵の解釈とやり方は比較的オリジナリティが薄いため今からご紹介していきたいと思います🔅
芸術療法(アートセラピー)
創始者
精神科医の「カール・グスタフ・ユング」が芸術療法を編み出しました。
ユングは心理学者の中でもトップレベ
ルの有名人です。
同じく有名人の「フロイト」とも親交
は深かったのですが、晩年フロイトが
「性欲の話」ばかりするようになった
ため見限ったという逸話がございます。
ユングは「モヤモヤしたときに絵を描いたら心が軽くなった」
という自身の経験をカウンセリングに活かしました。
それが「芸術療法」の始まりです。
手軽にできるため、現在では子どもから大人まで幅広く適用されている心理療法ですよ✨
芸術療法を行うときの注意点
芸術療法で見えてくるものは本人がまだ気付いていない本当の気持ちです。
心の準備が整っていないときに自身の心の内と対面してしまうと、
精神的に辛い思いをしてしまう可能性がございます❗
もしも行う場合は、自身の心が安定しているのかどうかしっかりと確認することが大切です。
絵画療法
芸術療法の内、絵に主軸を置いた療法のことを「絵画療法」と呼びます。
絵画療法では絵の上手さを解釈しません。
ですので思うがまま好きなように描写することができます。
絵画療法には主に
「バウムテスト」「風景構成法」「動的家族画法」「交互ぐるぐる描き投影・物語統合法」
などがあり、行うことによって気分が晴れたり問題を解決しやすくなったりします。
今回は「バウムテスト」についてご説明していきたいと思います✨
投影樹木画法(バウムテスト)
「バウムテスト」とは、白い紙に「実のなる木」の絵を描いて状態を把握する方法です🔅
折角なので良ければ実践しながらやってみましょう❗
今から言う通りの物をご準備くださいませ😄
白い紙(できればA4の画用紙)、鉛筆orシャーペン、消しゴム。
準備できましたか?
そうしたらまず初めに白い紙一杯に四角い枠を描いてみてください。
これは「枠づけ法」と言って心を守るバリアの役目を果たします。
「実のなる木」の絵は四角い枠の中ではみ出さないように描いていきましょう。
※紙の向きは縦でも横でも大丈夫ですのでお好みで描いてみてくださいね✨
実はどんな実でも良いですし、実っていてもいなくても好きなように描写してみてください😊
時間制限はございません。
絵を描き終えたら早速解釈していきましょう!
全体的な雰囲気
どうでしょうか?
完成した絵を見て楽しい気分になりましたか?
それとも悲しい気分になりましたか?
今感じた感情があなたの絵の持つ雰囲気です。
もしもこの段階で気分が悪くなってしまうようなら、即中断して絵を見えないところに
保管することをお勧めいたします💦
心にゆとりができたときに再チャレンジするようにしてみてくださいね🔅
雰囲気を感じ取るときは以下の項目を参考にしてみてください✨
木を描いていない ←秘密主義
木の本数が2本 ←過去の出来事を受け入れられていない
木の本数が3本以上 ←迷っている、価値観が揺らいでいる
丁寧に描かれている木 ←完璧主義
上から押し潰された木 ←心が抑圧されている
太陽が描かれている ←向上心がある
雲が描かれている ←隠し事がある
道が描かれている ←目標を持っている
山が描かれている ←自立心が薄い
多くの生物が描かれている ←目立つのが好き
用紙が縦向き ←現状に満足している
用紙が横向き ←現状に不満
体感素早く描き終える ←すぐに結果を求めがち
体感遅く描き終える ←過程を大事にする
木を最初に描いた ←心が安定している
葉を最初に描いた ←見栄を張りがち
地面を最初に描いた ←自立心が薄い
線の強弱
次に「線の強弱」を解釈していきましょう❗
筆圧は強そうですか?
それとも弱そうですか?
筆圧が強い ← 行動的、自身を抑え込もうとしている、環境に圧迫されている
筆圧が弱い ← 他から影響を受けやすい、控えめ、元気がない
勢いがある ← エネルギッシュ、行動的、遮るものがない
勢いがない ← 躊躇、慎重、行動を抑制されている
このように、線の強弱で自身が今活発なのかどうかを知ることができます!
木の位置
絵を描いた用紙を半分に折り畳んでみてください✨
そのとき、木の位置は左側にありますか?
それとも右側にありますか?
一般的に、木の位置は自身の社交性を表すと言われております。
左寄り ← 内向的で大人しい、一人で過ごすことを好む
左上 ←想像力豊か、引きこもりがち
左下 ←過去に囚われがち、他者と関わることを躊躇っている
右寄り ← 外交的で陽気、積極的にアプローチする
右上 ←計画性がある、慎重にアプローチする
右下 ←個性豊か、自己を優先して行動しがち
真ん中 ← バランス良く立ち回れる、情緒が安定している
上寄り ← 空想が好き、飽きっぽい
下寄り ←現実主義、堅実
誤解しないでいただきたいのは
必ずしも内向的よりも外向的の方が良いという訳ではないということです!
※詳しくはこちらで解説しております😊
木の視点
木の描き方が上向き(見上げる視点)でしょうか?
それとも下向き(見下ろす視点)でしょうか?
上向き ← 謙虚、過剰にへりくだりがち
下向き ← 自信に溢れる、他者をこき使いがち
正面 ← バランスが良い
木の視点から自身の態度を知ることができます😄
根っこと地面
根っこや地面は安定性を表しています。
根っこは地面に埋まっていることが多く、描かれないこともあります。
描かれている根っこ ←こだわっているものがある、情緒が安定している
描かれていない地面 ←人間関係で悩んだことがない
地面に近付く程太い幹 ←精神が安定している
地面に近付く程細い幹 ←精神が不安定
平坦な地面 ←安定した人間関係を築けている
歪んだ地面 ←人間関係に悩んでいる
黒く塗り潰した地面 ←人間不信に陥っている
草の生えた地面 ←人間関係に疲れている
幹
幹は元々の生命力や自己意識を表しています。
太い幹 ←自我が強い、他者からの影響が少ない
細い幹 ←自我が弱い、他者からの影響が多くてストレスを溜めがち
また、幹の描き方で現状の自己意識が分かります。
左側がガタガタした線 ←過去のトラウマを引きずっている
右側がガタガタした線 ←現状に不満や葛藤がある
両側がガタガタした線 ←感受性が強く自我が不安定
枝
枝は真っすぐに描かれているでしょうか?
それとも膨らみがあったり歪んでいたりするでしょうか?
枝は性格や環境への適応力を表しています🔅
真っすぐな枝 ←柔軟性があり社会適応力が高い
膨らみや歪みがある枝 ←抑圧や固執、行き詰まりがある
本数が多い枝 ←想像力が豊か、気持ちが昂っている
先の尖っている枝 ←攻撃性が強まっている、批判しがち
枝を描いていない ←引きこもりがち、今の環境に不満を持つ
樹冠(葉っぱ)
樹冠(葉っぱ)は他者とのコミュニケーションを表しています。
樹冠がない枯れた木 ←孤独を感じている
柔らかい樹冠 ←友好的で適応力の高いコミュニケーション
尖った樹冠 ←他者に対して攻撃的なコミュニケーション
小さい樹冠 ←幼児性や退行の傾向
大きい樹冠 ←プライドが高い、強い志を持つ
下に垂れ下がった樹冠 ←意思が弱い、創作が苦手
葉が一枚一枚描かれた樹冠 ←完璧主義、承認欲求が強い
舞い散る葉っぱ ←自己顕示欲が強い、目立つのが好き
落ち葉を描いている ←挫折した経験を持つ
実
実は目標や結果を表しています❗
実の種類が多い ←やりたいことが沢山ある
実が実っていない ←やりたいことがあまりない
実が実っている ←目標を持ち行動している
実の数が多い ←成功のために努力をしたいという思いが強い
実の数が少ない ←目標を持ちにくく停滞する可能性がある
実が落ちている ←挫折した過去を持つ
実が枝から遠い ←目標の達成には乗り越えるべき障害がある
あなたの描いた実は実っていたでしょうか?
それとも実っていなかったでしょうか?
もし実が描かれていなかったとしてもご安心ください✨
人生はまだまだこれからです!
今から新しい実を育てていきましょう😄
おわりに
いかがだったでしょうか?
当て嵌まっていましたか?
今回は絵の心理テストとして「バウムテスト」を実践形式で行っていただきました✨
比較的簡単にできる心理検査ですので、家族や友人に試してみても楽しいかもしれません😄
一つ注意点として、心理検査はあくまで統計学の一つですので鵜呑みにし過ぎない
ということを肝に銘じておいてくださいね🔅
より詳しく芸術療法を学びたい場合は、以下の講座で学べるようですよ。
今回も最後までお付き合いいただきまして誠にありがとうございました😄
次回の記事もよろしくお願いいたします。
※Amazonで「芸術療法・心理検査」というタイトルの本を出版中でございます。
他の芸術療法のやり方も記しておりますので良かったらどうぞ♪
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